FF11■相場師　暴落前に売り抜け150万ギルウマー

　FF11でおなじみの「競売所」。過去の値付けを参考にしながら、アイテムを出品するこのシステムが個人的にはたまりません。

　理由は仮想の相場師になれるから。

　私はリアル仕事の都合上、株を買えません。ていうか買ったら捕……。なのでバーチャルとはいえ、相場が楽しめる競売がたまりません。状況を先読みして、ギルが入ってきた瞬間のあの優越感。

　ゲームのバージョンアップで任意のアイテムの需要が上がったり、リージョン失陥による生産流通の停止があれば、物産の相場が急騰、暴落する。これもオンラインゲームの楽しみのひとつでしょう。

　例えば。

　レベル70キャップ解除のときは、HPを100回復する「ハイポーション」が1300ギルから4000ギルに暴騰しました。理由は、キャップ解除のために、大量のハイポーションが各人必要になったからです。同時に、ハイポーション作りに必要な「モルボルのつる」の価格も上がりました。

　また、こんな話もあります。NMが出すレアアイテムに「リーピングブーツ」と「皇帝羽虫の髪飾り」という装備があります。どちらも30万ギルを超えるため、ドロップするNMの取り合いも激しいのですが、実は私がこのアイテムを買ったときは、13万ギルと17万ギルでした。私はこれが底値だと思って購入し、シーフのレベルをあげはじめました。そしてレベル上げが一段落して、相場が両装備とも30万ギルを超えたところで売り払いました。しめて30万ギル超のもうけナリ。

　相場が上がったのは、シーフや忍者をやるプレーヤーが増えたためだと推測されます。シーフはお金稼ぎのため、忍者は敵の攻撃をかわす空蝉の術があるからです。そして、どちらのジョブも回避率や命中率が要求され、のどから手がでるほど欲しい装備なのです。需要が多ければ、値段が上がるのは世の常、というわけです。

　でも、私の最大の成功は復活魔法「レイズ3」の売り抜けでしょう。BCで運良く手に入れた魔法で、当時の在庫はゼロ。ひっぱれば200万ギルでも売れたと思いますが、私は、あえて150万ギルに設定して売り抜けました。いずれは大勢のプレーヤーがレイズ3欲しさにBCに挑戦すると思ったからです。

　そして、売ってから1週間後、BCでレイズ3を高確率で手に入れるネットで広まり、レイズ3は暴落しました。今では数万ギルあれば買えます。

　もちろん逆もあります。ドラゴンメイルの相場値崩れを待ち、200万ギルだったのを時間をかけて待ち、27万ギルで購入しました。自分が装備できるし、クリムゾン装備の材料になるため、値段があがると思ったからです。ところが……。クリムゾン装備を作っちゃう人は、自力でドラゴンメイルを作ってしまうようなんです。結局私は20万ギルで手放しました。

　とはいえ、相場を読み切ったときの快感はいいもんです。

　目指せ相場師。痛い目を見ない程度に。